個人的に心躍ったガジェットを紹介するブログ「浮ろぐ」をやっている「うきしま」です。
今回はロジクールの「G913TKL」をレビューします。
ちなみにG913の後に続く「TKL」はテンキーレスモデルである事を意味しています。
「G913TKL」をざっくり紹介するのであれば、前モデルのG913がテンキーレス化し、マクロボタンが無くなったモデルといった感じでしょうか。
「G913TKL」は「ゲーミングキーボード」にカテゴライズされるキーボードですが私はゲーミング用途では使っていません。
私は普段このキーボードをプログラミングやブログ記事作成といった文字入力用として使っています。
すでに6ヶ月以上この「G913TKL」を使い続けていますが今まで使ってきたキーボードの中でも特に気に入ったキーボードの一つだと感じています。
この記事ではG913TKLを6ヶ月以上ほど使ってみた率直な感想を書いていきます。
この記事が「G913TKL」をゲーミング用途以外で使用した際の使用感が気になっている人の参考になれば幸いです。
G913TKLの外観をチェック
G913TKLにはキーボードバックライトが搭載されており、「Logicool G HUB」でバックライトの色や点灯パターンを自分好みに設定する事ができます。
個人的にはバックライトを点灯させていない状態だとキーの印字が見えづらいので点灯させた状態が使いやすいかもと感じました。
G913TKLの右上にはメディアコントロールボタンとボリューム調節用のホイールがあります。
メディアコントロールボタンはラバー系素材のボタンになっています。
私は正直メディアコントロールボタンはあまり使っていません。
Macのタッチバーで再生/停止ボタンを使っている人にはありがたいボタンなのかもしれませんね。
ボリューム調節ホイールについてはG913TKLを手に入れる前はどうせ使う事はないと予想していました。
しかし予想に反して今ではヘビーユーズしています。
詳しくは後述しますが、率直にめちゃくちゃ便利でした。
G913TKLの左上には一番左から以下の様なボタンが搭載されています。
- LIGHTSPEED接続モード(付属のUSBレシーバーを使って接続するモード)
- Bluetooth接続モード
- ゲームモード(ゲームプレイ時に邪魔になるキーを無効化するモード)
- バックライトの明るさ調整(5段階調整可能)
ちなみにこちらのボタンもラバー系の素材となっています。
お次は側面から見た画像になります。
G913TKLの様に薄型のメカニカルキーボードとして有名なFILCOのMajestouch Stingrayと厚さをざっくり比較した所、G913TKLの方が薄い様に思います。
厚さの比較やMajestouch Stingrayについては別の記事にて紹介していますので興味のある方はこちらからご覧いただければと思います。
キーボードの左右のエッジ部分は角張っていないラウンドなデザインになっている為、キーボードに不意に手をぶつけた時でも痛くはなさそうですね。
G913TKLの背面には角度調整用のスタンドがあります。
スタンドを立てる事で以下の様に3段階の調整が可能です。
- スタンドを立てない場合:傾斜角0°
- 1つ目のスタンドを立てた場合:傾斜角4°
- 2つ目のスタンドを立てた場合:傾斜角8°(最大傾斜角)
各スタンドを立てると上記の画像の様な傾斜角となります。
ちなみに関係ないですがキーボードの側面にはG913TKLとさりげなく印字されており非常に格好いいです。
電源スイッチはキーボード本体の前側にスイッチが配置されています。(上記画像の赤枠で囲っている部分)
電源スイッチは左右にスライドさせるタイプの物です。
G913TKLにはMicroUSB端子の充電ケーブルと接続用のレシーバー、後は取り扱に説明書類とステッカーが付属しています。
G913TKLの充電ケーブルの端子はMicroUSBとなっています。
個人的な感想としてはUSB-C端子に対応していて欲しかった所です。
G913TKLでタイピングしてみた感想
私の手元にあるのはキースイッチにタクタイル軸を搭載したモデルになります(下記画像参照)。
ちなみにキーキャップはツルツルとしていて指の滑りが良い質感となっています。
ザラザラした質感のキーキャップが好きな人にとっては気に入らないかもしれませんね。
G913TKLタクタイル軸の打ち心地について率直な感想としては…
- CHERRY MXの茶軸に近い打鍵感
- 打鍵音量はCHERRY社製の赤軸スイッチと同等または少し大きい程度
- キーストロークが浅い
という様に感じました。
上記でも述べていますがタクタイル軸の打鍵感は個人的にCHERRY MXの茶軸に近いと感じました。
アクチュエーションポイント(キースイッチの作動点)付近で「コリッ」とした感触があります。
キータッチは重すぎず、軽すぎない適度な硬さがあります。
タイピング時の打鍵音量についてはメカニカルスイッチを搭載したキーボードの中では小さめな部類だと思います。
個人的には赤軸と同等か少し大きいかな?という位の音量に感じました。
実際にG913TKLでタイピングをした動画のリンクを下記に貼ってありますので打鍵音が気になる人は見てみてください!
キーストロークはキースイッチ自体が薄型化されている事もありかなり浅めとなっています。
私はラップトップ本体のキーボードをはじめ、パンタグラフ式スイッチを搭載したキーボードを使う機会がそれなりに多い為キーストロークは浅い方がキーボードを使い分ける際の違和感が少ない様に感じます。
「G913TKL」はキーストロークが浅めなので、ラップトップ本体のキーボードも使うけどメカニカルキーボードも使ってみたい人にとってはうってつけの製品なのではないかと思いました。
逆にキーストロークが深めなキーボードが欲しい人にとっては「G913TKL」は合わないかもしれません。
G913TKL タクタイル軸の打鍵音
「G913TKL」でタイピングしてみた動画になります。
「G913TKL」の打鍵音が気になる人はぜひ見てみてください!
G913TKLを文字入力用のキーボードとして使ってみて良かった点
G913TKLを文字入力用のキーボードとして使ってみて良かったと感じた点は以下の通りです。
- キーストロークが浅いので指の稼働量が少ないため疲れにくく、高速入力に向いている
- 標準的なキー配列で使いやすい
- テンキーレスモデルなので机上のスペースを取らずマウスも近くにおける
- ボリューム調節ホイールで直感的にボリューム調節が可能
- Bluetoothに対応している
- ワイヤレスキーボード特有の遅延がほとんどない
- テンキーレスなのでマウスとの距離が遠くならない
- バッテリーもちが良い
- 最大2台のデバイスを1つのキーボードで操作可能
G913TKLは率直にいって「クセになる打鍵感」と「使い易さ」が特徴的なキーボードだと思いました。
打鍵感については好みが分かれる所だと思いますが、個人的にはアクチュエーションポイントに到達した時の「コリッ」とした質感はクセになります。
まさに「クセになる様な打鍵感」といった様に感じました。
上記でも軽く触れましたが、キーストロークの浅いキーボードに慣れている私にとって「G913TKL」は長時間タイピングしていても指の疲労感が少ないキーボードであると感じました。
「G913TKL」はキーストロークとアクチュエーションポイントが浅い為、指を動かす量も強さも小さく済むので結果的に長時間タイピングした時でも疲労感が少ないと感じるのではないかと思います。
つまりキーストロークが浅めのキーボードに慣れている人にとってG913TKLは長時間タイピングしても疲れにくい、使いやすいキーボードと言えるのではないしょうか。
G913TKLはバッテリー内蔵式のワイヤレスキーボードになります。
肝心なバッテリー容量については不足感はなく十分な容量があると感じました。
バックライト無点灯状態では1000時間を超えるほどバッテリー駆動可能とのことです。
ただ、バックライトの点灯状態によってバッテリー持続時間がかなり変動します。
バックライト点灯状態ごとのバッテリー持続時間は以下の通りになっています。
最も明るく点灯させた状態 | 40時間 |
2番目に明るく点灯させた状態 | 68時間 |
3番目に明るく点灯させた状態 | 106時間 |
最も暗く点灯させた状態 | 149時間 |
バックライト無点灯状態 | 1124時間 |
最も明るく点灯させた状態でも40時間持つので頻繁に充電する必要はないと思います。
ボリューム調節ホイールについては上記でも軽く触れましたがG913TKLを手に入れる前はどうせ使わないだろうなと思っていました。
しかし今となってはこの「ボリューム調節ホイール」を非常に多用しています。
具体的にどんな時によく使うかというと、特にオンラインMTG時に役立っている事が多いです。
オンラインMTGでは参加者の集音環境によっては声が小さく聞き取りづらかったり、音量が大きかったりと臨機応変にボリュームを調整したいという状況に直面する事が多々あります。
そんな時に「ボリューム調節ホイール」がある事で直感的にかつ迅速にボリュームの調節が可能なので、常に聞き取りやすい状態に調整する事ができます。
スピーディにボリューム調整をするには「ボリューム調節ホイール」がなくてもしョートカットコマンドなどを使用する事でも可能ですが、「ボリューム調節ホイール」を使う事でよりスピーディーにかつ直感的に操作できます。
ほんの少しの差なのかもしれませんが、実際に使ってみるとこれがかなり体感値として大きい様に感じました。
G913TKLでは以下の2通りの無線接続方法を使用する事が可能です。
- LIGHTSPEED接続(USBレシーバーを使用する)
- Bluetoothでの接続
個人的にはBluetooth接続ができる点はかなりポイントが高いです。
理由は単純でBluetoothで接続した場合には、USBレシーバーを使うタイプの接続方法の様にPC側のUSBポートを消費する必要がないからです。
最近のPCは特にUSBポートが少ないモデルが多いので非常に助かります。
ちなみにワイヤレスキーボードでよくある事だと思うのですが一定時間無操作状態でいた時にキー入力をするとすこし遅れてから入力されるという様な入力遅延もG913TKLではほとんど感じませんでした。
ほぼ遅延ゼロと言ってもいいのではないかと思います。
さらにG913TKLでは最大2つのデバイスをG913TKL1台で操作する事ができます。
これは上記で紹介した2種類の接続方法ごとに接続先を別のデバイスにする事で可能です。
使用する接続方法はG913TKLの左上部にあるボタンで切り替える事ができます。(下記画像参照)
接続方法を切り替える際もほとんど待ち時間がなく、すぐに切り替わってくれるので一つのキーボードで複数のデバイスを操作したい人にとっては非常に便利な機能なのではないでしょうか。
G913TKLの残念だった点
ここまで絶賛しまっくているG913TKLですがもちろん「ここビミョーだな」と感じる点もありました。
個人的にビミョーだなと感じた点は以下の通りです
- キーキャップの遊びが大きい
- バックライトを点灯させないとほとんど印字が見えない
- MicroUSBのケーブルでしか充電できない
- メディアコントロールボタン等の特殊ボタンがラバー系の素材
- メディアコントロールボタンは正直いらない
個人的に特に気になったのはキーキャップの遊びが大きいという点です。
どのくらい遊びがあるのかというと、キーボード本体を傾けると「ジャッ」とキーキャップが少し横ずれする様な音が聞こえる程度に遊びがあります。
今の所キーキャップの遊びが大きい事でタイピングがしづらくなるといった様な感覚を感じた事はありませんが…
正直気になる人は気になってしまうと思います。
キーキャップの遊びが大きい為かどうかは不明ですがG913TKLはキーキャップが外れやすいという性質があります。
キーキャップが外れやすい(=外しやすい)というのは掃除をするときには便利なんですけどね…
以前G913TKLをカバンに入れて持ち運ぼうとした際にカバンの中でキーキャップが外れていたという事が何度かありました。
タイピング中に外れると言う事はありませんが、もし頻繁に持ち運ぶのであればケースに入れるなどの対策が必要だと思います。
まとめ
この記事ではG913TKLを6ヶ月以上ゲーミング以外の用途で使用した場合の使用感をレビューしました。
G913TKL(タクタイル軸)をゲーミング用途以外のキーボードとして考えた時にどうなのか?については
率直に言うと全然ありだと思います。むしろ使いやすいとも感じました。
ただ静かなオフィスで使う事を考えるならば少し打鍵音が大きいかもしれないので、そういった場所での使用は正直どうだろうな…とは感じました。
打鍵音に気を遣う必要のない環境であれば全然問題ないと思います。
最後に余談ですがG913TKLの設定をカスタマイズするには「G HUB」と呼ばれる専用アプリケーションを使用します。
ロジクール製マウスやキーボードの設定用アプリケーションである「Logicool Options」ではG913TKLの設定はカスタマイズできません。
G913TKL(タクタイル軸)をオススメできるのはこんな人
- テンキーが不要な人
- パームレストを使いたくない人
- 浅めのキーストロークが好きな人(ラップトップ本体のキーボードをよく使う人など)
- 遅延のないワイヤレスキーボードが欲しい人
- ボリューム調整にわずらわしさを感じている人
- 複数の端末(最大2台まで)を1つのキーボードで操作したい人
- オンラインMTGをする機会が多い人
- ブラインドタッチが得意な人(バックライトを点灯させるのであれば関係ない)
G913TKL(タクタイル軸)をオススメできないのはこんな人
- テンキーが必要な人
- 深めなキーストロークが好きな人
- キーキャップの印字が必要な人(バックライトを点灯させるのであれば関係ない)
- MicroUSBのケーブルを使いたくない人
- 静音モデル並みに打鍵音量が小さいキーボードを求める人
- 青軸の様なクリック感が強い打鍵感のメカニカルキーボードを求めている人
- キーキャップの遊びに神経質な人
- 3台以上のデバイスを1つのキーボードで操作したい人