メカニカルキーボードの中では打鍵音が小さいと言われるキースイッチに「赤軸」と呼ばれる軸があります。
先日FILCOのMajestouch Stingray TKL(ロープロファイル赤軸)をレビューした時に感じた事なのですが、個人的にロープロファイル赤軸(低背赤軸)スイッチの方が通常の赤軸スイッチよりも打鍵が小さいのではないかと感じました。
そしてメカニカルキーボードの打鍵音を抑えるためのカスタムに「Oリング(静音化リング)」を装着するという方法があります。
そこでこのロープロファイル赤軸(低背赤軸)にOリング(静音化リング)を組み合わせればかなり打鍵音の少ない赤軸キーボードになるんじゃないかと思ったので今回検証してみようと思いました。
この記事ではロープロファイル赤軸(低背赤軸)スイッチにOリング(静音化リング)を装着する前とした後での打鍵音の変化について検証してみた結果を書いていきます。
検証に使用したキーボードについて
今回検証に使用したキーボードはFILCOのMajestouch Stingray TKL(ロープロファイル赤軸)です。
こちらのキーボードにはCHERRY社製のロープロファイル赤軸(低背赤軸)というメカニカル式スイッチが搭載されています。
ちなみにロープロファイル赤軸(低背赤軸)スイッチとは、すごいざっくり説明すると「薄い赤軸スイッチ」のことです。
ロープロファイル赤軸スイッチを搭載したFILCO Majestouch Stingray TKLの使用感などについては以前レビューした記事がありますので興味のある方はこちらからご覧ください。
CHERRY MX LowProfile Red(ロープロファイル赤軸)の打鍵音
こちらはOリング(静音化リング)を装着していない素の状態でタイピングしてみた動画になります。
ロープロファイル赤軸の打鍵音は青軸などのメカニカル式スイッチと比較すると音量は控えめで「カツカツ」といった通常の赤軸に近い音に感じましたが、全く同じという様には感じませんでした。
具体的にいうと通常の赤軸の打鍵音と比較するとロープロファイル赤軸の方が低めの音で反響音が少なく、音量も小さい様に感じました。
通常の赤軸スイッチとロープロファイル赤軸スイッチの打鍵音についてはまた別の記事で動画を交えて比較、検証してみたいと思います。
ロープロファイル赤軸スイッチの打鍵音については確かに小さめな印象は受けましたが、それはあくまでメカニカルキーボードの中ではというレベルです。
静かなオフィスで使っても目立たない音量かと言われると、正直なところ普通に目立つと思います。
Oリング(静音化リング)装着時の打鍵音
こちらはOリング(静音化リング)を装着しタイピングしてみた動画になります。
Oリング装着前と比較すると「カツカツ」という音から「スコスコ」とか「コトコト」と言った打鍵音に変化している様に感じます。
正直なところOリング装着後の打鍵音はメカニカルキーボードっぽくない音に感じますね。
個人的にはどちらかというとリアルフォースやHHKB等の様な静電容量無接点方式スイッチを搭載したキーボードの打鍵音に近い気もしています。
もっと細かい事を言うならば静音タイプの静電容量無接点方式スイッチの打鍵音に近いかなと感じました。
肝心な打鍵音の音量については「底打ち音」がかなり抑制されており、静かなオフィスで使っても問題ない程度の音量になっていると感じました。
特にロープロファイル赤軸や赤軸の打鍵音はキーを押し切った時の底打ち音が大半なので結構ダイレクトに音量が小さくなった様に感じます。
つまりOリング(静音化リング)はロープロファイル赤軸スイッチや赤軸といった底打ち音が大半の打鍵音のスイッチの静音化にはかなり効果的であると言えます。
Oリング(静音化リング)は比較的安価に入手する事ができるので、キーボードの底打ち音を抑えたい人は是非試してみてはいかがでしょうか?
ちなみに今回私はこちらのOリング(静音化リング)を使用しました。
Oリング(静音化リング)では「底打ち音」が低減される
今回検証してみて分かった事ですが、Oリング(静音化リング)を使用しての打鍵音の静音効果は全てのメカニカル式スイッチで期待できるという訳ではありません。
上記でも少し触れましたが、Oリング(静音化リング)で減音効果が期待できるのはあくまで「底打ち音」のみです。
つまり何が言いたいかというと、Oリング(静音化リング)では底打ち音以外の音を減音する事ができません。
青軸などのメカニカル式キースイッチでは構造上キースイッチ自体から打鍵時に「カチカチ」というクリック音が発生しますが、Oリング(静音化リング)ではこのクリック音を減音する事はできません。
まとめ
この記事ではロープロファイル赤軸(低背赤軸)スイッチにOリング(静音化リング)を装着する前と後での打鍵音の変化について検証しました。
この記事で紹介した内容を以下の通りです。
- ロープロファイル赤軸(低背赤軸)スイッチの素の状態での打鍵音は「カツカツ」といういわゆる赤軸サウンド
- Oリング(静音化リング)を装着する事で静電容量無接点方式スイッチに近い「スコスコ」や「コトコト」といった打鍵音に変化する
- Oリング(静音化リング)では「底打ち音」の静音効果が期待できるがそれ以外のクリック音などを低減する事はできない
- Oリング(静音化リング)は赤軸やロープロファイル赤軸の様な「底打ち音」が大半でクリック音のない打鍵音のキースイッチでの静音化にオススメできるカスタム